レビュー『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット [ モーガン・ハウセル ]』 金持ちになるには、天才である必要はない、心を鍛えろ

サイコロジー・オブ・マネー一生お金に困らない「富」のマインドセット[モーガン・ハウセル]

こんばんは、もろちゃんパパです。

子育てブログ書いているんだから、育児書についてレビューしろよ!!!って声が聞こえてきそうですが、本日はお金の本です。お金の問題も、子育て世帯にとって超大事じゃないですか。絶対役に立ちますよ! だから許してください。笑

さて、本書、その名も、『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット [ モーガン・ハウセル ]

カタカナでわかりにくいですが、要は「お金の心理学」ってことですね。アメリカで発売されてベストセラー。最近、書店では刺激的な名前の投資本が多いのですが、そういった本とは一線を画しています。「空き時間に株投資で億を儲ける」とか「1000万の不労所得がノーリスクで」とかそんな成功体験の本ではないのです。勉強を重ねて、才覚を磨いて、市場を研究して、ガンガン稼いでリッチになってウハウハ、、、じゃないんです。

逆!!!

「金持ちになるには、天才である必要はない、心を鍛えろ」

なのです。本書の結論を、一文で要約してしまいました。やりすぎました。笑

でも、だからこそサイコロジー・オブ・マネー(お金の心理学)というタイトルなのですね。お金で心を乱されないこと、忍耐強く持ち続けること、つまり心理をコントロールすること。そういうことの大事さが膨大なストーリーとデータから裏付けされていきます。

お金は魔力を持っています。お金の魔力によって身を滅ぼしていく人たちがでてきます。大成功を収めた人間が、簡単に滅びていく様が出てきます。アメリカの大天才たちの例がポンポン出てきて、そしてポンポン落ちていく。きれいなほどに盛者必衰。そのさまが本書には何回も出てきます。彼らは何をミスしたのか? そう、心が未熟なうちにお金を手にしたから滅びたのである。心を鍛える必要があったのである。お金は魔力をもっているし、複雑怪奇だ。特に株式市場なんて大天才しか勝てない。その大天才が勝ったところでそのお金を維持することは難しい。

お金をコントロールし、お金持ちになり、自由を手にするにはどうしたらいいか? 努力なのだ。楽して儲かりはしない。楽して維持できない。楽して増やせない。「心を鍛える」しかないのである。

・心を鍛えることで、エゴを減らし貯金ができる

・心を鍛えることで、時間をかけて投資し続けられる

・心を鍛えることで、感情的にならず合理的に考えられる

・心を鍛えることで、悲観論に流されず、データを元に楽観的に考えられる

・心を鍛えることで、他者との同調から外れ、自由への道につながる

すべて、心の仕組み通りに本能のままに動いていたら失敗するのだ。心理学とは、心の仕組みを見るもの。そして、お金とは心が一番揺さぶられるもの。心の仕組みを理解し対処できなければ、お金なんて難しいものとうまく付き合えない。

甘い話はない。本書は、楽な話をくれない。でも、金持ちになる方法を、とても明確に示してくれている。この「心を鍛える」ということを筆者は「ソフトスキル」と呼んでいる。

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〇ウサギとカメ 金融世界ではどっちが勝つ?

筆者が冒頭に紹介している例を出そう。

「リチャード・フスコーン」という男性がいた。ハーバード大を卒業し、MBAを取得。大手金融機関「メリルリンチ」のエグゼクティブに上り詰め、金融業界で大成功を収めたのち、40代で引退し、慈善家になった。「40歳以下の成功したビジネスパーソン40人」に選ばれるほどであった。しかし、長くは続かなかった。2000年代半ばに多額の借金をして豪邸に住んでいた彼は、2008年の世界金融危機で大打撃を受け、豪邸は差し押さえられ、多額の債務を抱え込んだ。

もう一人紹介したい。このニュースが出たころ、まったく別の場所で「ロナルド・ジェームズ・リード」という男が亡くなった。この人物は世界的に有名な人物なので皆さんも知っているかもしれない。彼は、普通のガソリンスタンドの店員だ。周りの人は、彼を特筆すべきことはない人間と評する。25年ガソリンスタンドで働き、その後は清掃員として17年パートタイムで働いた。彼の趣味は薪を割ることであった。92歳で彼が亡くなったとき、この田舎の地味な清掃員の死は、国際的なニュースとなった。彼は800万ドル(8億円以上)の純資産をもっていたのだ。それは、宝くじでも犯罪でも遺産でもない。若いころから節約して、優良株を買っていたら複利効果によって金額が膨れ上がったというだけのことなのだ。

この2者の対比からわかることはなんだろうか。

筆者は言う「金融は数学や物理学(ハードサイエンス)に基づいたものとされるが、実は見落とされがちな心理学(ソフトサイエンス)の方が重要なのだ」と。それはつまり、お金持ちになるには能力ではない、心と行動の問題なのだということ天才が一気に稼ぐよりも、凡人が愚直に積み重ねていった方が勝てる。そんな不思議な分野。ウサギとカメのレースが実際起きてしまうのです。普通、どの分野でもウサギが利益を総取りし、カメは駆逐されるのが通常です。でも、それの当てはまらず、愚直なものだけが勝てるという異常な分野が金融だというのです。

それを私は更に意訳して 「金持ちになるには、天才である必要はない、心を鍛えろ」 としてみました。笑

この言葉、自分で作っておいてなかなか響くんです。ここのところ米国株、大暴落中じゃないですか。笑

ここで売って楽になりたいという気持ちもありますが、長期投資という視点に立ちかえったら、このまま愚直に積み重ねるしかないのです。私は、何より凡人であり、カメであると自覚しているので。夢を見て買った個別株はほとんど吹っ飛んでます。ウサギのふりをしてはいけないのです。私は、カメであり、リードさんであるから。でも、逆転のチャンスはあるのです。

耐えることばかりで辛いように思えますが、それでも稼ぐ理由はあるといいます。

本書では「自由」が得られるということが、お金の最大の魅力だと書いてありました。私もそう思います。時間も買える。将来の心配をしなくていい。縛られなくていい。自由の土台のために頑張るしかないですね。迷ったときは、この「お金の心理学」に立ち返ることにしましょう。そんな、私にとっての長い人生の原点になっていきそうな気のする良書です。

おススメです! ★5つ


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